KYB Europe GmbH

is a subsidiary of KYB Corporation, a global company with its head office based in Tokyo, Japan.

 

For almost a century KYB has specialised in hydraulics, with technology widely used in the aeronautical, rail and maritime industries. KYB is Japans leading hydraulics company.

 

The KYB group, which has 8,200 employees worldwide, turns over $2.6 billion, of which 60% is from sales of automotive shock absorbers.

トヨタ、ニッサン、ホンダ、BMW、ベンツ、アウディ、ルノー...

新幹線、スカイツリー、東京駅、関西国際空港、福岡ドーム...

 

突然ですが、これらに共通することは何でしょうか?

 

世界的に有名な企業や建築は多くの企業の高い技術力に支えられています。表に出るのは有名な企業の名前ばかりですが、それらの有名企業は、専門的な高い技術力をもつ隠れた企業に支えられているのです。上記の例を支える縁の下の力持ち、それがKYBです。

 

みなさんはKYBという名前をご存知でしょうか?

おそらくお世話になっていない人はいないのではないかと思うほどに私たちの暮らしを支えている重要な企業です。

 

時速200km以上で走る新幹線の中で私たちはくつろいでお茶が飲めます。コップの水がこぼれないどころかほとんど波立ちもしない。これはもはや当たり前の感覚になっていますが、考えてみると驚くべきことです。


From its 15 factories in Asia, Europe and the United States, KYB has an annual production capacity of more than 75 million shock absorbers. KYB has the largest shock absorber factory in the world (in Gifu, Japan), with a capacity of over 50 million pieces.

 

It is highly automated and can change from producing one strut to another in 15 seconds. KYB Corporation is listed on the Tokyo stock exchange and exports its products to more than 100 countries across the world.

KYB Europe is based near Dusseldorf, Germany. It has 7 branches, providing sales and support across Europe and Africa.

 

 

HYDRAULIC EQUIPMENT

KYBs hydraulic construction equipment handles powerful work smoothly, and hydraulic aviation devices provide safety and accuracy around the world.

 

KYB manufacture hydraulic and electronic power steering systems which help the safe cruising of vehicles with rapid response to dangerous situations.

 

Aircraft and space technology systems developed by KYB include many different types of actuators and components for landing gear. Reliability and safety are paramount in these areas.

 

As the industry leader in hydraulic devices, KYB plays an important role in the advance of industrial society. Even the most powerful devices are becoming smaller, electronic and systematised.

 

KYB Europe does not sell hydraulic construction equipment. For enquiries about these products, please visit www.kyb.co.jp.

 

 

 

SYSTEM PRODUCTS

KYB produces equipment for many varied and often unique applications, combining hydraulics with electronics, control, pneumatics and a range of other technologies – new technologies which open up new markets and contribute to the future.

 

KYB concrete mixer trucks have a worldwide reputation. The pneumatic technology is used to transport cement, lime and other granular materials. The traditional drum manufacturing techniques are now being used to make environmentally friendly products such as tree chipping vehicles.

 

As Asia is prone to earthquakes, KYB has developed equipment to minimise shaking of buildings. This technology is also used on tall buildings susceptible to high winds.

 

Unique hydraulic systems are used in the world of sport and entertainment, including moving and retractable roof and seating systems.

 

For marine equipment, KYB manufacture items such as cargo ship steel hatch covers, roll on roll off equipment, components for submarine and deep sea research vessels.

 

KYB Europe does not sell system products. For enquiries about these products, please visit www.kyb.co.jp.

 

 

OTHER SUSPENSION COMPONENTS

Motorbike & Train

As OE components only, KYB manufactures shock absorbers and front forks for motorcycles.

 

With a world famous reputation, KYB motorcycle products are used by the majority of major bike manufacturers. The newest electronic steering damper and diamond like carbon (DLC) coating front forks have met with market acclaim.

 

In Europe, KYB motorcycle components are distributed by a Belgian company, Technical Touch: www.technical-touch.com

The world famous Shinkansen, or Japanese bullet train, uses KYBs semi active suspension system. The Shinkansen glides along smoothly and comfortably at speeds of over 300km/h. Train body vibration is controlled by utilising the energy produced by the lateral dampers between the body and a bogie.

 

 

KYB also manufactures suspension components for snow mobiles.

 

 

MOTOR SPORTS

Motor boat & Racing car

KYBs hydraulic damper technology supports athletes in sports competitions around the world, in two wheel or four wheel motor sports, mountain biking, snow mobiles, buggies or chair skis.

KYB electronic power steering systems are used extensively in motorsport, allowing drivers to respond rapidly to dangerous situations.

 

For enquiries about motorsports, please visit www.kyb.co.jp

 

 

 

KYB Europe GmbH

Kimplerstr. 336

47807 Krefeld

 

Tel. 02151 9 31 43 15

「ショックアブソーバー」、「パワーステアリング」という言葉をご存知ですか?

 

両方ともこれなくしてはとても車を走らせることができないほど重要なものです。ショッ クアブソーバーは、自動車やオートバイなどで地面のでこぼこからくる衝撃を吸収するために大変重要な役割を果たします。地面からの衝撃をまずバネが吸収し ます。ところがバネはビヨンビヨンと振動してしまいます。これでは車が揺れてしまって大変乗り心地が悪くなります。そこで、バネの振動をさらに吸収して快 適な乗り心地を実現するのがショックアブソーバーの役割です。右の写真はショックアブソーバーとコイルスプリングです。シリンダにはオイルが封じ込められ ています。

 

パワーステアリングは自動車のハンドルの動きを軽くしてくれ、ハンドル操作を容易にします。私たちは車を運転し、何気なく左や右にハンドルをきります。これ は実は大変なことなのです。何百キロもの重さの車体を支えるタイヤの方向を変えるには非常に大きな力が必要です。ところが私たちはラクラクとハンドルを切 り、右折、左折、Uター ンを当たり前のようにしています。私たちがハンドル操作をするのにほんのわずかな力を使いますが、その力を何倍(何十倍?)もの力に変換してくれるのがパ ワーステアリングです。その恩恵を実感するためには、試しに停車状態でエンジンをきってハンドルをまわしてみてください。相当重いはずです。エンジンをか けてまわすとこれがぐっと軽くなります。

KYBは車、バイク好きなら知らない人はいない世界のトップメーカー。

 

ルマン24時間耐久レースという非常に過酷なレースで上位10位までの車はほぼKYBのパワーステアリングを搭載しているというのですからその技術力の高さはまぎれもなく世界一と言ってよいでしょう。

 

Krefeldの企業紹介第一段としてKYB (KYB Europe GmbH) をご紹介いたします。取材を通して私たちはその高い技術力に感嘆し、made in Japanを非常に誇らしく思いました。今回、快く取材に応じてくださったKYB Europe GmbHの担当者の方から非常に興味深いお話をうかがうことができました。改めて深くお礼申し上げます。

  

 

KYBの高い技術の源流はゼロ戦(零式戦闘機)にあります。当時世界最高と称された零式戦闘機の足回りを支える油圧ダンパーを製作していたのが創業者の萱場資郎氏。終戦翌年の昭和21年8月、彼の住む家の2階にウィリアム・R・ゴーハム氏が引っ越してきました。

飛行機・自動車の設計技術者であるウィリアム・R・ゴーハム氏は日産重工業(現日産自動車)の専務を務めていました。彼は萱場資郎に自動車のショックアブソーバーの製作を依頼します。同時期にトヨタ自動車工業からも共同開発の依頼が舞い込みました。

 

昭和30年には国産乗用車のショックアブソーバの実に4分の3がKYB製品というシェアに成長し、日本の自動車産業の発展に欠かせないトップメーカーとなります。現在では国外の生産拠点も合わせて年間生産量5800万本と世界最大規模を誇るまでになっています。(中でも岐阜の工場は世界一の生産量です。)

 

KYB全体での売上は2012年で3057億円、従業員は国内約4000人、海外6000人以上にのぼります。欧州にはスペインとチェコにショックアブソーバー、パワーステアリングの生産工場があり、ルノー、BMW、プジョー、トヨタをはじめとした様々なメーカーに製品を納入しています。

 

KYBは欧州アフターマーケットにおいても高いシェア(24%)を誇っています。ショックアブソーバーの世界シェア第2位、世界の自動車(新車)の4台に1台はKYBのショックアブソーバーをつけています。パワーステアリングのシェアも非常に高く、欧州で20%、日本では32%と世界の自動車産業になくてはならぬ大変重要な存在となっています。

「アフターマーケット」という言葉は馴染みが薄いかもしれません。倉庫での職人芸について、倉庫長の方が説明してくれました。発注を受けたら瞬時に各製品の箱の形状、大きさ、重さを考慮してどのようにパッケージするかを考えます。

 

例えばある顧客に15種類の製品を異なる数ずつ発送しなくてはいけない場合、ひとつのコンテナにコンパクトにパッケージすることはもちろんですが、すべての製品が表面に顔を出している状態でパッケージする必要があるのです。

 

なぜならパッケージを外から見たときにすべての製品が過不足なく入っているかどうかを確実にチェックできなくてはいけないからです。さらに重いものは下に積み、安定性を確保しなくてはなりません。

 

倉庫業務もここまでくると職人芸ですね。またまた唖然としてしまいました。

「仕事に要求されることは何でしょうか?」と、倉庫長に質問すると「ドイツ語でのコミュニケーション力、現実的な思考力、そしてチームワークの3つが必要です。」

 

「新しく人を採用する場合はその点をよく見ています。2日間ほど仕事ぶりを見れば十分わかるので採用の判断基準にしています。」

「我々の仕事ではチームワークが非常に重要です。会社仲間でグリルパーティをよく開催したりします。60人ほどの従業員の国籍もさまざまです。」

 

車やバイク、新幹線などの乗り物に不可欠なショックアブソーバーですが、東京駅、スカイツリー、関空ともつながっています。地震国日本において、KYBの技術は非常に重要です。キーワードは「油圧システム」です。

自動車のメカ好きな方はチューンアップといって車の部品をより高性能な部品に交換するなど改造を施します。

また、車の調子が悪くなったら修理工場で故障した部品を交換したりします。そうした、車の購入後に必要な部品市場をアフターマーケットと呼んでいます。

 

日本では道路がよく整備されているので足回りの消耗が少なく、さらに10~15年で車を買い換えるのが一般的なため、チューンアップ以外ではショックアブソーバーの交換が必要になることはあまりありません。

 

ところが他の国では2030年以上の車が現役で走り回り、おまけに路面状況も悪いため足回り部分が酷使されて消耗が激しくなります。このため、部品交換を自分で行う方が日本と比べて非常に多いのです。

 

KYBはほぼありとあらゆるメーカー、車種に対応したショックアブソーバーを生産しており、その種類は何と4000~5000に及びます。さらに驚くべきことに、KrefeldKYB Europeは1万7000平米の広大な倉庫に60万本もの膨大な在庫を持ち、たった1本の発注にも対応し、製品がただちに配送される態勢を整えているのです。

 

倉庫を案内していただきましたが、はるか高くまで積み上げられた膨大な製品の数と種類、倉庫のあまりの広さにに唖然としました。まず発注された製品をピックアップするだけでも大変です。

 

「油圧」のマジックのしくみ

 細いシリンダーと断面積が10倍の太いシリンダーをつなぎ、中に液体を満たして細いシリンダーに力を加えると太いシリンダー側に10倍もの力が働きます。ショベルカーに使われているKYBのシリンダ1本で像8頭を楽々持ち上げられるそうです。

 

「油圧ダンパー」

衝撃を吸収する油圧ダンパーは建物の構造を支え、耐震、免震装置として非常に大きな力を発揮します。東京オリンピックのメイン会場として使用され今なお日本のアスリートの聖地とも言える「国立代々木競技場」(東京・渋谷)を支えています。

 

また、東日本大震災当時建設中、既に625mもの高さに達していたスカイツリーは誰一人怪我をすることもなくまったくの無事故、塔構造体への損傷も皆無でした。その大きな要になったのが免震、制振ダンパーです。

詳しくは以下のリンク先の記事をご覧ください。

 

震災にビクともしなかったスカイツリーの秘密を開発者明かす

  

※写真はhttps://www.kyb-ksm.co.jp/products/vibration_control/ourworks/より

 

「スカイツリーは世界でもっとも高いタワーとしてギネスブックに載っていまが、Wikipediaの「塔の一覧」という項目を一度見てください。

 

現存する塔:

教王護国寺五重塔   55m 1644

興福寺五重塔   50.8m 1426

かつて存在した塔

法勝寺八角九重塔- 高さ81m 1083年竣工、1342年焼失

元興寺五重塔- 高さ72.7m 8世紀初建立、1859年焼失

東大寺七重塔東塔- 高さ約70m以上 753年頃建立、1180年焼失(1227年に再建するも1362年に再度焼失)

東大寺七重塔西塔- 高さ約70m以上 753年頃建立、934年焼失

唐招提寺五重塔- 高さ36.4m810年建立、1802年焼失。

法輪寺三重塔- 高さ24m 7世紀頃建立 1944年焼失。法隆寺五重塔に先行する日本最古の木造仏塔であった。

 

現存する世界最古の木造建築である法隆寺の五重塔は高さ31.5m680年頃建立。

 

五重塔が地震で倒壊したという記録は見当たらないそうです。火事による焼失がなければ、100200年は当たり前、1000年以上もの長い時間を大地震、自然災害に耐え抜く建築。それを可能にした日本の技術力の伝統が今なお受け継がれているのかもしれません。

 

関空を支える驚くべき技術

関西国際空港は大阪湾を埋め立ててつくられた世界初の海上空港です。ここでは世界初の技術がいくつも使われています。KYBの「不同沈下修正システム」はその1つで、全長1.7km, 建築面積11.5万平米の旅客ターミナルビルを地盤沈下から守っています。

 

地盤の沈下状況が計測され、算出された修正量をもとに、複数の移動式油圧ジャッキが相互に同調制御しながら修正必要な柱を持ち上げ、ライナー(鉄板)を挿入する仕組みです。柱を持ち上げると言ってもすさまじい重さです。まさに縁の下の力持ち、KYBの真骨頂といえます。

 

今回の取材を通じてKYBの技術力の素晴らしさに圧倒されるとともに日本の高い技術力を再認識することができ、大変誇らしく思いました。一般に知られた有名メーカー、企業は元より私たちの暮らしはKYB社のような専門的に高度な技術力を持った企業が縁の下の力持ちとなって守られ、支えられているのですね。

 

KYBについてもっと詳しく知りたい方は以下のリンク先をご覧ください。

 

KYBって何? わかりやすい紹介です。

http://www.kyb.co.jp/category/what_is_kyb

 

KYBの製品 より詳しい製品紹介です。

http://www.kyb.co.jp/category/products

 

カヤバシステムマシーナリー 舞台装置や免震耐震装置など

http://www.kyb-ksm.co.jp/

 

KYB Europe GmbHホームページ

http://www.kyb-europe.com/

 

会社情報

KYB Europe GmbH

Kimplerstr. 336

47807 Krefeld

Tel. 02151 9 31 43 15

テキスト出典: www.netdekrefeld.de

写真: 日本・ドイツのKYB